ラップスカート解体講座♪
ま〜〜〜ずほとんどの男の人は知らないでしょう.モノ的にもあんまり出回らないラップスカートの構造に迫ります.ついでですが,ラップキュロットの構造にも斬り込んでます♪
なお,「基礎構造学」で紹介した「シルエットがラップ風なだけ」なモノは手元に現物がないため割愛させて頂いております.資料に適したモノが手に入り次第紹介します.
絵は叩くと大きくなります♪
第1問,さぁ見分けろ!
ってわけで,右の写真がラップスカートと,ラップキュロットを並べたモノです.どっちがラップスカートで,どっちがラップキュロットか見分けが付きますか?
・・・見えちゃってますね.
はぃ,正解は左の写真,後ろから見るとわかります.もちろん,股割れのある方がラップキュロット,股割れのない方がラップスカートです.
みみのうら♪
ってわけで,前側のぺらっとめくれる部分を仮に「耳」と呼ぶことにします.服飾用語でどういうのかいまいちはっきりしないもので.
とりあえず右図はラップキュロットの場合.あたしの手元にあるモノは右ウェスト部分に「耳」がくっついているので完全にはめくれませんが,完全にぺらっ♪とめくれるものもあります.基本的にはちょっと短めのキュロットに「耳」が付いただけの構造です.これだけでキュロットとは全く違った雰囲気を出すことができ,なかなか面白いモノになるんですね〜♪
お次はラップスカートの場合.ラップキュロットと同じように,筒型のタイトスカートに耳をつけてシルエットがラップスカート風になったモノもありますが,ラップスカートの正道は,筒型にはなっていません.
広げてみるべし♪
「筒型になっていない巻き構造」というわけで,ラップスカートは1枚に広げることができます.ってわけで,内側を見せるように広げてみるとこんな感じになります.
裾まわり約 150cm.フレア系スカートの裾はかなり大きく,広げてみるとこんなになります.ちなみに比較対象は B5 版の冊子.ウェストのラインに合わせて絞り,扇形気味になっています.
右手に見える部分,着用すると左手側になりますが・・・を折り返すとこうなります.ラップスカートに付くボタンは全部で3つ.
こんなになっちゃうスカートが使いモノになるのか.風で「耳」がめくれ上がっちゃいそうな気がするんだけど・・・はぃ,そのまんまだと確かにめくれ上がってしまいます.それを防止するために,左図のように「留め紐」が付いています.これで「耳」が大きく広がってしまうことを避けているわけです.このボタンを外さなくても脱ぎ着はできるのでこのボタンを外すことは滅多にないでしょうが,間違ってもこのボタンが外れたまま外に出たりすると結構悲惨なことになるやもしれません.(苦笑)
長さの割に・・・
構造上,長さの割に脚が出やすいというのもラップスカートの特徴です.「耳留め」の部分の高さまでスリットの入ったスリットスカート同等と見ることもできます.このため,ラップスカートは必然的に長めになるわけです.(「筒に耳付けた」だと,その限りではないですけどね♪)
脚が出やすいというところにも通じますが,ロングタイトのシルエットの割にきついモノにはなりません.「耳留め」から下は裾幅に余裕ができるためで,同じ丈の A ラインスカートよりも遙かに余裕があります.