"Log" と書いて「こうかい日誌」
それはあたしの想いの断片.



Oct16
 ひっさびさに「颯翠(かざみどり)」が手許に帰ってきました・・・
 何があったかというと,簡単に言うと走れなくなっちゃって.もう少し具体的にはクラッチがきちんと切れず,どこにもギアが入らない.何らかの手段で入れることができたとしても,クラッチが半分ミートしているので常に動いてくれるという.
 ゐやー,初回登録から 18 年半のお達者さんだけど,どこもトラブルなんかねーっすよーと言っていたのが,先月富士山から下りてきた頃の話.とっころが北に戻ってくるその日に釘踏んでパンクするというトラブルに見舞われまして,なんかこの辺からケチが付き始めたというかヤキが回ったというか・・・あぁ,久々に颯翠連れて東京に行っていたのですよ.まぁタイヤ交換くらい大したことでもなく,サクッと tmper に交換して近くのガス屋に駆け込み,サクッと修理してもらってほぼその足で船に乗って北に帰ってきたんだけど・・・今度は札幌の部屋を目の前にして,左脚に違和感一発.それ以降ギアが一切,どこにも入らなくなるという状態に.

 なんとかいろいろ誤魔化しながら部屋に戻り,車屋まで持っていき,エンジン下ろしてミッションまわりオーバーホール.結論は「クラッチディスクの割れ」でございましたとさ.
 言われてみれば,耐久消耗部品であるにもかかわらず 18 年半換えたりした覚えがない.まぁよくもこれまで持ったもんだというか.実際のところクラッチのワイヤーが伸びていて,それに伴って部品に変な力が掛かり続けていたのではないかとのこと.そー簡単に割れたりするところではないそうなので.まぁ確かにクラッチディスク換えるっつったらふつーはチューンか,磨耗ですよねぇ・・・で,ディスクからワイヤーからベアリングまで,この機会にガッと交換.これでまたしばらく働いてくれるでしょう.うんうん.

 車の方じゃなくてあたし自身ですか? 相変わらず半分死んでます・・・とりあえずティア他には意地でも出ていきます.新しい何かが用意できるかというと,謎ではありますが・・・ってかそろそろ冬コミの足音が聞こえて来るんだよね・・・


Oct17
 さて,ちょっと黙っている間に・・・ちょっとじゃないか.夏以降,ってのが正確かな.まーた北の大地に廃駅やら廃線やらの話がぶち上がっているわけで.Oct1 なんか所用ついでに美々駅でふらっと途中下車したら,「千歳市がこの駅の廃止を容認したって今朝の新聞で見て」なんて人が車でやってきて,思いがけず速攻葬式鉄になってしまったなんてことが.まぁ前々から危ないって噂はあったんだけどね.
 それとほぼ同時に出た話が,JR-H が全体で 50 近くの駅を潰そうとしているという話.某新聞の勇み足じゃないかなんて話もあったけど,ゐや,今年初めのプレスリリースで赤印付けられた駅は段階的に全て廃止の方向というのは以前から漏れ聞こえてきていた話と合致するんで,言葉足らずだったとしても大筋では本当でしょう.ちなみに小幌は赤印じゃありません.笑えることに.まぁここで赤印だと今度は笑えなくなるわけですが.

 んでまぁ,廃止話がいくらか出ているところでも南美深なんかは市街地中心に近いことと「将来の利用者の可能性を考えて」地元自治体が費用負担を条件に存続の可能性,幌延町もどこを防衛ラインとするのか明らかではないものの恐らくは費用負担の提言に出ているものと.良い悪いはともかく,やはり豊浦町モデルはひとつの先例になったねぇ.対して長万部町や千歳市は廃止容認の方向・・・というのが現在のまとめ,ってところかね.他にも来春廃止の候補は出てるけど,はっきりした話は聞こえてこない気がする.
 あっちこっち駅廃止の話が出ている中で,赤い駅がいくつもあるのに1駅も廃止の話が出てこない路線が3つある.日高本線,留萌本線,札沼線である.日高本線に関しては災害復旧の話で揉めているところなので駅廃止論議どころではないってところでしょう.問題は後2者.何故駅廃止の話が出てこないのかと言えば・・・あちこちでワンマン化が進む中,一向にワンマン対応車が投入される気配の無かった深名線末期と同じことでしょうなぁと.駅ではなく,路線ごと潰す気でいると.実際に留萌本線末端部は今年中の廃止が決定しているし,札沼北線も今月に入って沿線自治体に廃止提案が出ていることが明らかになった.ってか札沼北線は1日1往復しか無くて既に事実上の廃止状態なんだよね・・・新十津川駅の 85 周年行事は賑わったようだけど,それと鉄路を利用してくれるかどうかはまた話が違うしねぇ.ゐや,駅自体は盛り上げようと前々からいろいろやってるのは知ってるんだけどね・・・あの沿線,バスに乗ればすぐに函館本線にアクセスできるからして.対して夕張市は夕張線廃止の「強気受け」で JR-H からカネとヒトを引き出した.残すなら何のために残すのか,そうでない場合でも何を取るのか,絶対防衛ラインはどこか.各々苦しい課題を突きつけられていることになりますわぁな.
 ってなところで論議に紛糾を呼び込んでいる原因のひとつに,JR-H 側の「これだけのコストが掛かっている」という話に一貫性がないというか不明瞭だという話があり.昨年の小幌駅での件でもそうだったんだけどね,「金がかかるというならこっちで金出すから何にいくらかかるのかはっきり示せい」という問に明瞭な回答がない/ツッコミどころがいろいろあるという話で.おまけに某「運輸評論家」が一般論として「駅前に駐車場整備してパークアンドライドしてもらうとか,喫茶店呼び込むとかそういうのどうよ」という提案と共に「小幌駅の維持費ってこのくらいだったよね?」という話をしたら,話を中抜きして「小幌駅に駐車場作れって?アホか?」という罵声を浴びせる輩が殺到したなど・・・顔が見えないことをいいことに(?)反論ではなく罵声としか思えない暴言を吐く輩って本当にいるんだなぁと.エアリプや自分の blog でやるならともかく,明示的に相手に浴びせかけてるし.なんだろねぇ.

 夏に連続して台風が上陸した影響であっちこっち線路が切れ,復旧費用と減収で JR-H は 80 億の被害が出ているそうな.そんなんで現状の路線廃止論議に割くパワーが持って行かれており,先延ばしになっている状態らしいけど,さてさて今後どうなりますやらねぇ.こういうときに音頭を取って欲しい道庁も,ようやく表立って動き出す気配だけど.

 駅や路線の廃止論議とはあんまり関係ないんだけど,札トマの DC150 が山線に入ってるのね.いつも長万部で山線用と海線用が顔を合わせるとトイレの位置が逆になってるんだけど,ちゃんと山線に向きを合わせてある.合わせてあるっつーか,苗穂から素直に出してくるとそうなるんだけど.DC40 自体いくつか潰してるはずだし,日高線用を室蘭本線に回してる分の DC150 が山線に行ってるんだな・・・と.


Oct19
 幌延町が今後の交通のあり方に関して意見を求めている

 念のため説明すると,幌延町は北海道の北の端,稚内の隣町と考えてもらえばいい.厳密には違うが,道外民にわかりやすく説明するなら「稚内の南隣」だ.南北に宗谷本線がブチ抜いていて,町内に駅が8つあるが,うち6駅が牛山某のリスト 100 位入りという驚異の密度を逆手に取り,「秘境駅」を売りに町を盛り上げようとしている.が,昨今の JR-H のアレもあって3駅の喉元に刃物が当てられている状態になっている.
 というわけで,JR-H から提示された資料を示して,さてこれからどうしたらいいのかねーという意見を求めているというのが先の話.

 あたしの場合は金も出せなければアイデアも出せぬというわけで・・・なんだけど,特に意見募集の対象を示してはいないねぇ.まぁ町外民であっても示された資料はなかなか読みごたえがあり.しかし JR さんや.交通モード比較の話で1点忘れているぞ.鉄道は冬場に強いということを.地吹雪に閉ざされた時なんか鉄道無双ぞ.っつーかあんた「冬こそ JR」っつって売ってたじゃん.冬になるとちょくちょく路線バスが事故ってるの道民なら承知のことだし,これが自家用車ならニュースにすらならない.全員でハザード点けながら団子になって(離れると相手が見えなくなるので却って危ない)低速走行し,しかも道がどちらに続いているかの手がかりは道路上ではなく頭上にあるとか,道外民に話すと何の冗談かと言われるからね・・・マジなんですけど.
 んにしても糠南駅の維持費が \450k かぁ.応援団みたいなの作って会員から継続的に資金を集められれば,何とかなりそうな金額に聞こえないこともなしだねぇ.でもそれ以前に路線自体がピンチなんだよね,あそこ.

 JR 自身もどうしたいのかどうにもはっきりしないんだよね・・・工作物の老朽化その他の問題が起こっているのはわかるんだけど,それを直すのは割に合わないから廃止にしようっつーのか,直したいからお前ら金出せっつーのか.まぁその辺も含めてどっちが良い?という話を振る前段階が現状なのかなぁ.
 内地なんかはどうしてたかなーと考えると,100 年も前に構築された工作物を今も使ってるって例がどうにも出てこないんだよね・・・かなーり年季が入ってるモノでも昭和だったり,オイルショック前に新線作って振り替えてたり.やっぱり体力のない北特有の問題か?

 話の本筋とは直接関係ないんだけど,先の幌延町のページから辿れる JR-H のプレスリリース中に出てくる倶知安駅の運行管理システムってのが凄いね・・・ゐや,倶知安に限らず,札幌市内のあたしの部屋の向かいにそびえる某駅でもほぼ同じシステムが現役で動いてるんだけどさ.国民機だじぇ.P54C だじぇ.24 時間連続稼働で3年を超えると故障率曲線が立ち上がると言われた時代のブツで「電源切断禁止」と来れば「恐らく本来意図しているものと違う意味」に聞こえてくるよね.ゐや,笑い事じゃなくいい加減更新したいってのはわかる.これは怖い.
 それにしても「目名行き会い不可」って・・・線路も信号も生きてるように見えるんだけどなぁ.旅客扱いができないって意味なら正しいけど,どういう意味なんだろう.


Oct20
 昨日の話,ちょっとだけ続き.
 JR-H の資料だと,鉄道は車輌はもちろん軌道の整備まで自前でやらなきゃならないから経費が嵩む.対してバスなら車輌とその運行だけ考えりゃいいからコスト的に有利・・・ってページがあって.ゐや確かにその通りなんだけどさ.我々の生活や社会が負担するコストというものを総覧したとき,道路の維持管理コストというのはどこから出てきてるんだ?と.
 そのうち,交通量の少ない道路を廃道しようなんてのがあちこちで出てきてもおかしくないよなーとも考えるわけで.実際に道内にはかつては通行できたのに現在では通年通行止めという謎の道路がどれだけあるやら.代表例が道道蕗の台朱鞠内停車場線.橋が落ちて復旧されず何年も通行止めになったままなんてところもあったねぇ.洞爺湖町内の,道道 97 号と 285 号を結ぶ道さぁ
 道路にやらバス会社やらに関しては,その存続維持のために地方自治体が費用拠出を行っている例が結構あると聞く.第三セクターでもなしに.袖が振れるかどうかはともかく,バス会社に拠出できて鉄道会社にそれができないという理屈は・・・ゐや,JR-H はちょっと特殊な会社だからなぁ・・・ともかく,広域的な交通行政という意味で道路との兼ね合いを考えつつ道庁にも調停を求めたいところなんだけど,なーんか腰が重いように見えるんだよねー.

 さてさて.
 奥さん,豊浦町の「ふるさと納税」返礼品に小幌駅グッズが追加ですってよ? 詳しくはこちらで.その他にもいろいろキックバックの内容が改められたようで・・・・・それにしても出張してほたて釣り大会を開催してくれるってのは凄いなぁ.道内で \875k,道外で \1.7M だそうだけど.

 というところで札幌市街地.未明からの雨が午後に急激に下がった気温もあってかアラレからボタ雪へ.初雪は・・・まぁこんなもんかね.「平年」より早いってことになってるけど,そもそもその「平年」が今世紀に入ってから繰り下げられた数字だし.とりあえず,積雪カウント1.カウント3になると春まで消えません.はぃ.


Oct21
 平日だけどちょろっと小幌行ってました・・・平日だからなのか,保線の人向けのスピーカーが時々「ガッ」とか唸って怖い怖い.何か意味のありそうな音声が聞こえてくるならまだしも,「ガチャッ・・・(ブツッ)」って無言電話状態なんだもの.しかもそれが度々.そういえば通過していった特急の運転台にも保線の人っぽいのが立ってたなー.
 いつも通りの徒歩で突撃なんだけど,そのついでに無節操に付けられたテープやら,却って道違いを招きそうなマーキングの整理をしてきました・・・あぁ,一般の人には関係ないかもです.

 で,2年前だったか3年前だったかの冬に半端にルート開拓してそのまま放置になっていたところを今年から開拓を再開して,その辺に突っ込んでおりましたとさ.ついでに6年前にちょろっと分け入って「こっちは違うなー」と転進したルートを,再度.前者は収穫あり,後者は藪が深くて転進,冬から春にかけて再挑戦ですわ.
 して,収穫とは?
「美利加浜隧道は中でS字になってるな?」
「そうだね」
「新辺加牛隧道も,第2閉塞中継手前でカーブを描きながら信号場時代の遺構と合流しているな?」
「わかりにくいけどそうだね」
「そして礼文華山隧道は現状においてまっすぐだ」
「それもその通りだね」
「もうひとつ良いかな.静狩〜礼文開業時の幌内隧道の延長,何メートルだった?」
「・・・君のような勘の良いガキは嫌いだよ」
 何が言いたいかというと,実は不透明な「静狩〜礼文開業時に現在の小幌駅構内のどこに線路が走っていたのか」という問題に関して.礼文華山隧道の右側の,現在は閉鎖されている開口部から幌内隧道へ抜けていたというのがまことしやかに・・・というかあたしもそう考えてたんだけど,いろいろと不自然な点があってさ.
 まず幌内隧道の開口部は新礼文華山隧道の方に向いて開いており,しかも電化 Ready な特1号断面で掘られている点.これに関してはどっかの文献で「幌内隧道の開口部は複線化時に修正工事が入っている」という話を耳にしていたのでそれで何となく納得していたんだけど・・・
 礼文華山隧道,素直に真っ直ぐ出てくると右側=現在塞がれている方じゃなくて,左側=現在使用中の開口部に出て来るんだよね.信号場化される前,単に突っ切るだけの場所でわざわざ出口付近でS字カーブして右側の開口部に出てくる理由があるか? おまけに右側開口部のすぐ横に新礼文華山隧道の構造物があるんだよね.建築限界的には問題無さそうだけど,随分と攻めてるんだこれが.
 更に美利加浜隧道.これもトンネル内でS字にカーブして海側に寄せ,現在の幌内隧道に続いている.信号場化される前からこのルートだとすれば,何故トンネル内でS字を描いているのかが謎.しかもS字で曲がらず正面方向は闇の空間が広がっている.
 そして新辺加牛隧道.これも小幌駅側から見ると「信号場時代に美利加浜隧道の分岐点から続いていた場所」と思しきところで線路がカーブしてるんだよね.そして真っ直ぐ方向を見るとやっぱり闇の空間.
 トドメ.幌内隧道は開業時の資料では 322m ということになっている.ちなみに現在トンネル開口部に付けられているプレートでは 318m と刻まれている.4メートルどこ行った.

 以上からの仮説.
 開業時のルートは礼文華山隧道の左側の開口部と,現在の新辺加牛隧道とを繋げたルート,つまり現在の下り線そのまんまのルートを走っていた.当時の「幌内隧道」は現在の「新辺加牛隧道」の東端部分に組み込まれており,そこから真っ直ぐ西に伸ばせば素直に美利加浜隧道に繋がる.
 信号場化時は美利加浜隧道内で海側に分岐するルートと,礼文華山隧道右側開口部に繋がるルートを増設した.この際に「開業時の」幌内隧道に並行する隧道を海側にもう1本掘り(「新しい」幌内隧道),美利加浜隧道と「開業時の」幌内隧道はコンクリートの落石覆い的なもので繋げて1本のトンネル状にされた.
 静狩側複線化時に,新辺加牛隧道を「開業時の」幌内隧道と接続.ここを上下線の合流点とする.この時点で礼文華山隧道内の合流点と,右側の開口部は利用停止.
 その後,新礼文華山隧道着工,「新しい」幌内隧道を改造,礼文側複線化完了.

 ・・・信号場時代の件に関してはその妄想を補強できる物件を見つけた.複線化工事が始まってからに関しては完全に推測.こう考えると諸々腑に落ちるなぁと.
 とっころがこの辺を証明できる写真やら,詳しく説明した資料やらってのが世に出てないんだよねぇ.あるとしても個人蔵や,記憶の中であろうというところで.ついでに文献記述とびみょーに齟齬を起こす部分があるようなないような.小幌に駅員がいたのは既に 50 年も前の話だし,さーて現在の状況証拠以外をもってして答合わせができる日はあるのやら.

 そういうわけで,妄想の域を出きらない話なわけですよ.雅美がなんかおかしなコト語り出したぞと,その程度に読んで頂ければ.何度も書くけど,あたしも知らない「小幌」はまだまだ沢山あるのですよ.ほんっとに奥が深い.それを再確認させられた1日でしたとさ.
 最後に小幌信号場の遺構に関して,てんぽく 2000 氏の動画がわかりやすいのでふたつほど紹介をば.






Oct27
 戦果.なお強調部分は引用者による.
 これは頂上附近(ママ)の小隧道(小幌隧道)を利用してこれと並行するもう一本のトンネルを作つて行違線とし,機関車(蒸氣)はこのトンネルの前後の短い明かり区間で停車して煙を吐き前後の隧道内でラツパ型の部分を作りポイントを入れると云う考案である.
日本国有鉄道 『日本陸運十年史 戦時交通編』 日本国有鉄道,1951,141p
 室蘭線の輸送量は次第に増加し(中略)両駅の中間に近い礼文華トンネルの西口附近(ママ)は1‰こう配であり,少し離れて延長 322m の幌内ずい道に並行してもう1本トンネルを掘り,幌内ずい道前後の空間を煙突代わりにすれば,最も経費がかからないことに気が付いた.
川上幸義 『新日本鉄道史・下』 鉄道図書刊行会,1968,51-52p
 静狩駅より新静狩トンネルまでは,現在線の右側に複線別線とし,新静狩トンネル,新ねずみの鼻トンネル,新辺加牛トンネルを経て,小幌信号場までは左側に単線で新設した.(中略)地質及び旧線近接トンネルの関係より全断面掘さく可能延長は第1工区新静狩トンネル 1k924m のうち 700m,第2工区新ねずみの鼻トンネル 1k236m のうち 880m,新辺加牛トンネル 1k834m のうち 1k300m であり,第3工区は在来線,幌内トンネル内で取付く改築を主とする区間である.
日本国有鉄道 『札幌工事局70年史』 日本国有鉄道札幌工事局,1977,242-243p
 美利加浜トンネル内から分岐し,幌内トンネルを在来線と 10 メートル離れて平行に単線トンネルを掘り,礼文華山トンネル内で再び在来線と並行する延長 800 メートルの行違い線を新設して信号場を設置することにした.
 この信号場は,礼文華山トンネルと幌内トンネルの間に設け,下り列車及び上り列車の機関車が共に,この間に停止するように設計された.
日本国有鉄道 『北海道鉄道百年史・中巻』 日本国有鉄道北海道総局,1980,365p

 結論.全ての資料が示すとおり開業時の「幌内隧道 (322m)」は,やはり現在の「幌内隧道 (318m)」とは異なる.そして3番目の資料より「新辺加牛隧道」は「幌内隧道」と接続した.いずれもあたしの仮説を裏付けるものである.そして幌内隧道〜美利加浜隧道間にて「現在の幌内隧道」坑口より4メートルほど出っ張った,「現在の幌内隧道」と並行する坑口跡を見ることができることも確認済みである.
 残る疑問.「現在の幌内隧道」は何故複線化時に特1号で改修されたのか.これに関しては戦時突貫工事でブチ抜いたんで劣化がひどかったのでついでに直した・・・・・ってのがどっかにあったんだけど,出典をロストした.

 信号場時代の安全側線に関してはてんぽく 2000 氏も指摘するように,恐らくは存在しなかったのであろう.連動閉塞を採用していたとのことだが,そもそもがスプリングポイントであった可能性はないか.だがこれは生き証人を連れてくるしかなさそうだ.


Oct28
 いろいろ補足.

 信号場化時に増設した,幌内隧道 322m に並行するもう1本の隧道というのは,山側に増設したのか海側に増設したのか.
 これは山側に増設したというのが通説だけど,信頼できる資料のいずれにも山側海側どちらに増設したのかの記述はない.唯一,静狩側複線化工事時に「在来線幌内トンネル内で取り付く改築」とあるが,ここでいう「在来線」が開通当時のものなのか,複線化工事時に既に存在していたものという意味なのかははっきりしない.
 状況証拠としては美利加浜隧道からS字に海側に振った先にあるのが現在の幌内隧道 318m であり,美利加浜隧道をまっすぐ伸ばした先にあるのが現在の幌内隧道西口から4メートルほど飛び出た坑口である.これを幌内隧道 322m とすれば,通説に反して海側に増設したことになる.ひいては開業時の「幌内隧道」と現在の「幌内隧道」は別物ということになる.が,繰り返しになるが資料には記述がない.
 同様に礼文華山隧道もどちら側に増設したのかのはっきりした記述はない.ただ,事実として山側から突っ込めば真っ直ぐ,海側から入ればS字を描くことになる.

 ・・・この時点で,出典を示しつつも出典資料に明らかな記述のない記載を行った某百科事典はアウト.事実はどうあれ,信頼できる資料での検証可能性を優先するというあの信念に従えば「開業時の構内ルートが長万部側の海側と,室蘭側の真ん中の坑口を結ぶルート」とは全く明記がない.「美利加浜隧道で左に分岐し」「室蘭方面の礼文華山トンネルに向かって既設山側に新たに隧道を掘削」も出典資料内では確認できない.静狩側の複線化工事が完了した時点で「幌内トンネル内の分岐は用途廃止となった」という記述も挙げられた資料内では確認できなかった.同様の記述は今日の最新版においても残っており・・・恥ずかしながら,この部分の記述整理にあたしも関わったにも関わらず出典資料内にない「独自研究」ないし「推測もしくは思いこみ」を修正できなかった.継続調査の上,機を見て出典資料内で確認できる事実のみを記載する方向に書き換えさせてもらおうかと.

 「幌内隧道」を開業時,その山側に美利加浜隧道と一体となった坑口を信号場化時とする,即ち増設は山側に行ったと解釈できる資料は,確認した限りで 1989 年の北大鉄研が図示したものが最初.同時にこの資料では礼文華山隧道の坑口は山側が開業時,海側が信号場化時となっている.開業時の配線に関しては明記がない.追って 1995 年の鉄道ピクトリアルが酷似した図を掲載しているが,執筆者が当時の北大鉄研の中の人なので 1989 年の孫引きと考えられる.2011 年の拙著「礼文華観光案内」は 1995 年資料を参考にしている.同 2011 年「北の無人駅から」にも同じような図示があるが,この記事を出張り先で書いているってな事情により具体的な記載が確認できない.あたしと大差なかったと記憶.
 状況証拠的には上記全て・・・全てというか,そもそもの 1989 年北大鉄研による解釈,もしくはそれが参考にした何かに記述があればそいつが・・・ダウトなんだよなぁ.
 そして鳥伏信号場に関しては存在したことはわかるが,それ以外の記述が確認できない.笑える話である.

 とりあえず,この件に関しては他の資料も追加で当たる.

 話は大きく変わって.
 先日 JR-K が東証一部に上場したけど,新聞の株価欄見ると JR-E,JR-W,JR-C が並んで掲載されているのに対して JR-K は飛んだトコロに掲載されてるのね.あの掲載順ってどうなってるんだろ.まぁいずれにしても経営が順調なのは良いことで.
 「駅それぞれの 幸せ乗せて 海に始まる 山に始まる 終わりなき旅へ」

 対して「明暗くっきり」とされた JR-H,遂に「維持困難」な路線が発表されたね.これに関しては知り合いの・・・・・と思ってるのはもしかしたらあたしが一方的にかもしれないけど(汗)くれん氏が大体云いたいことを云ってくれたので,それを引用することであたしの言葉の代わりとさせて頂く.

いや、助けてくれって言ってるんでしょ、JR北海道。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

助けられないなら、あきらめて廃線を受け入れるしかない。それはJR北海道だけが悪いワケじゃなくて、鉄道に金を出し渋る道路行政とあまり利用をしなかった利用者の責任。まあ、それは言い過ぎだとして、まるで他人事の地方自治体はどうなんだ?

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

あと、JR北海道が経営の多角化をしてないとか寝ぼけたことを言ってるのがいるが、やってるでしょ。JRスクエアとか。JR INNとか。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

JR北海道だけの損得勘定だ廃線はダメだという意見もよく出ます。が、だからJR北海道は単独で維持困難な路線を発表するんじゃないの? 路線を維持したいなら助けてくれってことでしょう。金出してくれってことでしょう。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

金は出さないで、口だけ出して、何とか残せは通じない。JR北海道には金がないのだ。金があったら、そもそもこんなことにはなっていない。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

30年、がんばったんだけどなーJR北海道。がんばってがんばって、もう無理だって言ってるのに、まだ、がんばらせるんだ。つまり、JR北海道に潰れろってことか。ま、今だからこんな程度で済んでるワケで、無理をさせてローカルを維持させたら、それこそ新幹線と札幌圏以外はおさらばだろうな。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日

だから、金出せって話だし、金出せないなら、現実的な対策案を出さないと。何も残らないよ。あとは、転がり落ちていくだけ。

— くれん@さっぽろ (@crentear) 2016年10月27日
 な,道庁?



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